インクのお話

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万年筆用インクは大きく分類すると「染料インク」「古典インク」「顔料インク」の3つに分けれていて、それぞれ性質が異なります。

・染料インク
最も一般的なインク。万年筆用インクの多くはこの染料インクです。色材に染料が使われていて、水に溶ける性質を持っています。扱いやすく、万年筆内部でのトラブルも起きにくい、安心して使えるインクです。水に弱く、濡れると文字が読めなくなってしまうことも。また、光によって色あせします。

・古典インク
染料インクに鉄分と酸を加えたインク。紙に書くと次第にインクが酸化していき、文字が黒に近づいていきます。同時に耐水性、耐光性も増していくので、長期保存に適しています。現在使っているのがこちらのHERBINのクラシックインク。

・顔料インク
色材に水に溶けない性質を持つ顔料を使用したインク。顔料はとても細かな微粒子になっていて、耐光性、耐水性に優れています。また染料インクよりもはっきりとした筆跡となり、にじみにくく、裏抜けもしにくい性質です。しかし、放置したりして万年筆内部で固まると最悪の場合、分解修理などが必要となります。定期的なメンテナンスが必要なインクです。使った事のないインクです。慣れたら挑戦してみたいです。

この間まで使用していたのは写真のHERBINのディープブルー。確かに時間が経つと黒っぽくなっていました。