Renault TWINGO

f:id:orangechango:20201205163657j:image我が愛車FIAT PANDAのライバル車であろうルノートゥインゴが気になり試乗しました。

パンダちゃんが875㏄直列2気筒8バルブ インタークーラー付ターボで最高出力85ps最大トルク14.8kgmに対し、トゥインゴが900cc3気筒12バルブターボ最高出力92ps最大トルク13.8kgmとシリンダーの数が違うけど、かなり近いスペック。最大の違いはパンダちゃんがFF(フロントエンジンフロント駆動)に対しトゥインゴはRR(リアエンジンリア駆動)です。RRを採用しているのは限られていて現行車種ではポルシェ911くらいしかないはず。あとスマートフォーフォーは全くの兄弟車。過去にはVWビートルやFIAT 500などの名車があります。ワクワクしてディーラーに乗り込みます。試乗車は生憎マニュアル車しかないとの事。マニュアル車が嫌いなわけではありませんが、AT車のツインクラッチを味わいたかった。パンダちゃんのデュアロジックとの違いを味わいたかったのです。しかもマニュアル車になるとエンジンも違うという。マニュアル車に搭載されているエンジンは1.0L 3気筒自然吸気エンジン最高出力73ps最大トルク9.7kgmとなります。早速試乗いたします。マニュアル車は仕事で時々使うバンやトラック以外だと20代の頃に乗っていたランチアデルタインテグラーレ以来となります。1速に入れて恐る恐るクラッチを繋ぎます。久しぶりのマニュアルでクラッチをつなぐタイミングとエンジンの回転数がピタリと出来ないのが情けない。下手糞な運転ながらきびきびとよく走る。街中では十分な速さです。小さいエンジンだからこそ味わえるスポーツ感です。1速で少し引っ張りアクセルを放してみる。昔の車のような変なエンジンブレーキはかからない。オートマの様に滑らかに速度を落としていく。この辺は私のマニュアル車の経験のブランクな部分かもしれません。操作性は左足の置き場がないこと。クラッチペダルの左側にスペースがないのでクラッチペダルの裏側に左足を置いてしまうのです。とっさの時に対応できないのではと少し心配。内装はいたってシンプル。安っぽいと言えばそうなのですがそこはおフランス様。おしゃれなんだと自分に言い聞かせることが出来るレベル。しかも内張はプラスチックベースなので雑巾拭きだけで綺麗に維持できそうです。不満なのはタコメーターがないこと。後部座席の狭さ。ヘッドレスト一体型の大きな前席の存在感の大きさ。タコメーターは運転するのに絶対必要なわけではありませんが、ドライバーの心を熱くしてくれるインジケーターです。後部座席の狭さは数時間のツーリングとなったら苦情が来るだろうというレベルです。大きなフロントシートは狭い室内を更に狭く視認性も悪くしています。さらにリアエンジンの上がトランクですから、トランクの床が高く高さのあるものは積めそうにない、熱も心配。まぁいろいろ不自由な部分もある車ですが、愛らしいルックス、きびきびとした走り、RRという他にはないレイアウト。セカンドカーや家族構成によっては大いに有りだと思います。RRらしさを楽しめるコースや速度域もしくはその技術を持ったドライバーがつくる車の挙動を味わいたいなというのが試乗の率直な感想です。

f:id:orangechango:20201205163714j:imageボンネットの中はトランクではありません。バッテリーなどが入っています。

f:id:orangechango:20201205163719j:imageこのエアインテークがRRを主張している。

化石燃料の車はあと10年ちょっとで生産されなくなります。発表されたのですから、ガソリンエンジンの開発は滞るのでしょう。とても残念です。