燃えよ剣

f:id:orangechango:20211119171224j:image原作司馬遼太郎の映画化「燃えよ剣」を見てきました。髷を落とし西洋の軍服を着た函館時代のどの時点の土方歳三なのかわかりませんが記者(なぜか途中から外国人)のインタビューを受ける形で回想的に物語は進みます。すべて回想なら土方が死ぬところまでは語れませんから。

率直な感想は端折りすぎです。映画の尺にまとめなければならないのだから当たり前なのですが、登場人物が誰を演じているのかもわからないままの時も多々。相関図というか物語の背景が映画からは伝わらないのです。原作と明らかに違う箇所もあります。雪は野戦病棟で看護みたいなことはしていないし歳三が函館で最後のときはすでに横浜のはず。土方歳三の愛刀「和泉守兼定」は最後の戦いの前に市村鉄之助に故郷へ持っていくように託したはず。この辺は司馬遼太郎のほうが装飾して映画のほうが史実に正しいのかもしれません。司馬遼太郎の原作を読んだ人は話が大きく飛ぶのでどこのくだりか追いつくのに苦労し、新選組土方歳三をあまり知らない人は理解できないのではないだろうか。

最後に私の隣にいた男性がポップコーンのバケツを二つ持って入場。連れが来るのかとおもったらまさかの一人でポップコーン完食していました。