藤崎彩織『ふたご』読了

f:id:orangechango:20201030221650j:imageなんの予備知識もなく本屋で目に留まり裏表紙の概要の文章で購入することを決めた小説なのです。(購入はkindleです)最初は中学生の多感な恋心を描いた小説なのかと思ったら男は病的なまでに自己中心的で無気力でこんな男に主人公の女の子はどこに魅力を感じるのだろうと読んでいました。あまりに男のクズぶりに読んでいて、元気を吸い取られる様な重苦しさ。楽しくも勇気も何もかも奪われて行くネガティブな小説なのです。読まなきゃよかったと思いつつも文章は読み易いので読み進めました。すると後半でなんか聞いたことがある話やシーンが出てきます。そう。sekai no owariのサオリの自叙伝だったのです。クズなのはfukase。クズでも天才的な惹きつける魅力が有るのは理解できます。私はsekai no owariのファンでもなんでもありませんが自分のバンドになんて縁起でも無い名前をつけるのだろうと思っていたのですがなるほどと納得してしました。