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近藤史恵著の小説です。

大藪春彦賞受賞作であるサクリファイスの続編。

前作では日本国内の実業団チームのクライマー・アシストであった主人公がヨーロッパのプロコンチネンタルチームでジロデイタリアに出場までした。今作はワールドチームにステップアップしてツールドフランスに出場、完走するまでのお話し。チーム存亡の危機にアシストに徹する心の葛藤。世界中の注目を浴び100年以上の歴史を持ち、世界中の自転車乗りの憧れのレース。しかしフランス人への拘り、期待。

スポンサーの意向が大きく影響し、東洋人など出場はほぼ叶わない。

そんな事を改めて感じた小説でした。

今年ジロデイタリアで単独で144Kmの逃げを見せて盛り上がりを作った初山選手すらNIPPOの解散で新たなチームを見つけられず引退。小説とだぶります。

 

憧れのツールドフランス

現実の世界では、日本のシマノのコンボは全19チーム中16チームが使用するという。

一方選手は、チームのエースを中心に編成される。

例えばエースがイタリア人ならアシストも半分は意思疎通がしやすいイタリア人が選ばれるという。日本人がグランツールに出るには実力だけでなく大きな壁があるのです。そんな中、2020も新城幸也選手が目指し、エディションデータがNTTプロサイクリングリームとなりシマノレーシングの入部正太朗選手の加入が発表されました。

これは期待せずにはいられない。